| 社長のつぶやき |
| Vol5.家づくりは幸せな家族づくり |
先日、こんな記事を見かけました。
1年前に「化学物質を出さない材料を使ってつくります」という建築業者の言葉を信じて新築。引っ越してまもなくして吐き気が出たり、頭痛がして眠れなかったという。
本人も子供も北里大学の宮田先生からは化学物質過敏症と診断され、現在は実家に帰っているが外にも出られない状態。新築した家はどんなに改修しても他の化学物質に反応するようになったため、その家を売って、化学物質の全く出ない家を造るしかない、というものだった。
最近、このような被害が多くなっていることを耳にするようになってきたが、その責任は、建築業者やハウスメーカーにのみあるのではなく、住まいについて正しく学ぶ機会を与えてくれない行政の責任、自動車を購入するように気軽に住宅について考え、引き渡し後の居住性能や健康性・耐久性よりも初期価格や付録・サービス・見てくれデザインを中心に住宅を決める建築主自身にもあるのではないでしょうか。
知名度や宣伝・営業力等に負けて購入、または発注した後、新築時の喜びもつかの間、時間の経過と共に「失敗した」と後悔する人が余りにも多いような気がします。
これからの住まいづくりは、前述のようにならないように、失敗は許されません。
住宅の初期価格や知名度(営業力・宣伝力)、企業の大小、見てくれなどによって、住宅購入を決めるのではなく、住宅を持つということは、自分にとって、また社会にとってどういう意味と価値があるのか?住宅という環境が、そこに住む人に、精神的にも肉体的にもどんな影響を与えるのかを、自分のためにも、家族のためにも真剣に考え、取り組みたいものです。
「家づくり」とは、「幸せな家族づくり」でもあるのです。子供を生み、子供を一人前に育てて社会に巣立ちさせるための大切な原点でもあるのです。そして家づくりは、街づくり、地球づくりにも関係していきます。
建設省は、建築主が住宅を性能で選べるように、来年度から「住宅品質確保促進法」に基づいて、住宅性能評価制度(任意制度)をスタートさせます。性能を表示する性能項目は
@地震に対する安全性能 A火災安全性能 B耐久性能 C長寿社会対応性能 D省エネルギー性能 E空気環境性能 F音環境性能など、10項目になる予定です。
この制度は任意制度ですが、建築主が必要とすれば工務店もハウスメーカーも競って性能表示の宣伝を始めるでしょう。特にハウスメーカーは10項目の性能数値の高さを競って宣伝してきますが、賢い生活者はその数値に惑わされてはいけません。
なぜなら、住宅の性能は、10項目だけではないということ。
特に、住み心地や健康性、快適性、やすらぎ感、体温のようなぬくもり感は数値では表すことができません。むしろその性能の方が重要であるということです。
建設省が決めた10性能がオール100点満点でも住んだ後に住み心地が悪く、化学物質過敏症にかかるということもありうるということです。
これから住まいを持とうとする方、建て替え、リフォームする方。もう一度、住宅の役割、目的を考えていただき、子孫や地域社会の環境に与える影響がきわめて大きいことを知った上で、工法や材料、設備機器を選び、これらのことに正しく考えてくれる工務店、ビルダーを選ぶことを強くおすすめします。
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